内子町小田の木工工房を見学

内子町では木が豊富に生産されており、木工製品を手作りしている工房がいくつかあります。その中の1つ、小田エリアにある山口公房さんに見学に行ってきました。

工房の中は木の香りがして、道具や材料がたくさん並んでいます。

先が丸く斜めに切られたしゃもじは、山口公房さんの定番商品です。握りやすい太さと形にこだわって作られていて、左利き用も販売されています。

木の種類によって色や硬さが異なるそうで、握ってみて手に合ったものを選ぶのがおすすめだそうです。こちらはドイツの展示会に出品したときのものだそうで、英語で木の種類が書かれていました。ラベルがとても味わい深いです。

興味津々で話をうかがっていると、次から次へと商品を出して見せてくださいました。商品ごとに丁寧に箱にしまわれていて、大切に保管されています。

こちらはどういう順番に削られていくかが分かりやすい様に、ボードに張り付けたものだそうです。四角い木が、きれいな丸みをおびた曲線になるのが信じられません。

木工は消防士さんを引退されてから始めたそうで、この大きな手で繊細な作業をされていると思うと、何だかチャーミングです。山口さんの優しい人柄が作品に表れている感じがします。

木は丸太からざっくりとした形にしたら、5年ほど軒先に干して強度を高めるそうです。家の周りにはたくさんのしゃもじの子供がぶら下がっていました。それぞれにきちんとラベルが付けられていました。山口さんは売れっ子の職人さんで、一度に数百個というオーダーも入るそうですが、手で作るため、多すぎる場合は断ることもあるそうです。

決して手を抜くことなく、丁寧に作られているのが印象的でした。

じっくりと選ばせてもらって、左利き用のしゃもじ(桜)、バターナイフ(ゆず、えんじゅ)、ジャム用スプーン(イチョウ、桜)を購入しました。内子町の道の駅「からり」や「せせらぎ」でも販売しています。

木の風合いを生かすために、表面に樹脂やオイルは塗っていないとのことだったので、長持ちさせるために家で植物オイルを塗ってみました。使用後は塗れたままにせずによく乾かすと良いそうです。大切に使いたいと思います!

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