和紙漉き体験で漉いた「自分たちだけの和紙」で、特別ななにかをつくりたい!
我が内子町で紙漉きの伝統を継ぐ天神産紙工場にて、2日にわたり初めての和紙漉きに挑戦してきた先日。
前々回記事 【和紙漉き体験】って実際どう?体験してみた① はこちら ←紙漉き編
前回記事 【和紙漉き体験】って実際どう?体験してみた② はこちら ←乾燥編
体験をした後、完成した自分たちの和紙を使ったものづくりへの創作意欲がむくむくと湧き上がる内子在住女子一同。
ポストカードや便箋、名刺、ブックカバーなんかもいいけど…うーん、なやむ!
そこで、私たちが訪れたのは天神産紙の近くにある ゆるやか文庫 さん。
ここは小田川から路地に入った五十崎地区で、商店や民家が並ぶ細道のなかに隠れ家的にふとあらわれる素敵な空間。和紙に魅了された店主の青山さんが、紙もの・暮らしに関する本の図書室を開放したり、アイテム販売、和紙にまつわるイベントをされているお店です。暖簾も和紙でできている~!
このお店を拠点に和紙の魅力を伝え・遺す活動をされている青山さんは、和紙を原料レベルで知りたいとデザイン会社から和紙の会社に転職した経歴の持ち主という、つわもの。そこでの和紙販売やワークショップ指導の経験をたずさえ、ここ内子町にご縁あって導かれた移住者のおひとりです。現在さらに紙仲間がふえていろんな和紙プロジェクトが内子で生まれようとしているとのこと…紙が人や時をつなぐ、その想いに触れるってじんわりこころが温かくなり、誰かに伝えたくなります。これもものづくり体験の醍醐味です。
そんな青山さんに教えてもらう<和綴じノートワークショップ>でmyノートを作ることに決定!!
自分たちの漉いた和紙でつくる、世界にひとつのmyノート…なんて贅沢なんでしょう!日記にしたり、思いついたことを何でも書き込むノートにしたり、使い道を考えるのもワクワクしませんか??
ゆるやか文庫が以前より開催している和綴じ本WS(ワークショップ)。ここでは天神産紙で漉かれた既成の和紙を使用して綴じているそうです。
今回の、“自分で漉いた和紙”で和綴じ本を作るWSは初めてということで、どんなものができるのか青山さん自身もとても面白がって講師を引き受けてくださいました!
←内子の和紙は、「大洲和紙」と呼ばれ、その由来は内子町は江戸時代、大洲藩であったことから(現在の大洲市・伊予市などの地域を含む)。大洲藩主は藩内産業として紙漉きで繁栄を極め、紙役所を内子に、楮(こうぞ)役所を五十崎に設置しこれを統制したとのこと。(引用:天神産紙HP) 歴史ある和紙なんです。
仕上がりイメージはこんな感じで、中身のノート部分を自分たちの漉いた和紙にして綴じます。では、いざ開始!
まずはこの大きい和紙をノートサイズに合わせて切断するところから。
耳(和紙の端っこ)を残すか、切り落とすか。それを考えるだけでも楽しい。
ぼさぼさの繊維が長い耳の部分は、和紙の表情がわかりやすく出て面白いから、今回のメンバーでは全員が“耳残す派”に。
次は、用意された材料の中から、ノートの表紙・角切れ・綴じ糸・しおりを選びます。
この組み合わせを迷う時間がまたたのしい~!
青系で統一とか…あえて反対色にしてみるとか…シンプルな地味カラーでまとめるのもアリだけど、赤も使いたくなるし!柄物まである!!
黄色・クリーム色でまとめるとこんな感じ。いいねー!
みんながどんな組み合わせを選んだのか話しながらワイワイ。
あーでもない、こーでもないと手に取って組み合わせてみてはしっくりくるか問う。気持ちが決まったら次の工程へ。
表紙も貼り付ける。いよいよノートっぽくなってきます。
目打ちで綴じ針を通す穴をあけておきます。
意外とそんなに力はいらない。
順調、順調。
糸の始末を終えれば、じゃーん!完成です。
表紙から外側に“耳”のほわほわがハミ出てるのも、商品ではない味わいがあっておもしろいし、ご愛嬌。チョイスした色の組み合わせも、その人らしかったり、意外性があったり。
自分たちで漉いた和紙の厚みはぶ厚かったり薄かったりのムラもあれば、表面はツルツルではなく毛羽立ったりヨレがあったりで、書くにはちょっとペンが躓く箇所がありそうな、完璧ではないでこぼこmyノート。
でも、それがいい。自分たちで作った、ってことがうれしいし大事にしたい!
和紙漉き体験からの和綴じノートづくりWS、ぜひいろんな人に体験してもらえるようプログラムを企画中です!おたのしみに。
*こちらの体験プランでは乾燥体験は含みません(紙漉き体験のみ)
天神産紙の和紙を使った製品の製造・販売を行う隣接店舗 五十崎社中(いかざきしゃちゅう)での和紙ワークショップもおすすめ! 詳細はこちら