紙の町、内子。
清流小田川の水を使用して、伝統の「流し漉(す)き」の技法で和紙を生産し続けてきた天神産紙工場は、今も現役で稼働する日本でも数少ない木造建築の作業場です。
この工場は大正初期に創業し、かつて多い時で25槽の漉き船で操業し手漉き和紙工場としては当時日本一の規模を持つ大規模工場となりました。
そんな内子の人の暮らしと共にある和紙作りを、自分の手で触れて身近に感じられる<手漉き和紙体験>。
紙漉き体験ってよくあるけど、申し込んでやってみる機会ってなかなかない。
「それって実際どんな感じ?大人が行っておもしろいの??」
そこで内子在住の女子たちで実際に体験してきました!
この日作業場で流れを説明してくださったのはなんとイケメンさん方!
まずは見本を見せてもらい、そのあとは一緒にやりながらやさしく丁寧に教えてくださいます。
水面の抵抗を受けないよう簀桁(すけた)をかたむけて原料液をすくってみると、、
意外と重みがある!
原料液を手前↔奥の縦方向に往復させるように、手前にかたむけ、奥にかたむけ、をくりかえす。
少しゆがむと自分の思っていない方向へ流れて行っちゃうからむずかしい。
集中、集中。
無になる、、、
まんべんなく全体に原料を広げたら、漉き船の上に引き揚げ余分な水分が落ちるまで少し待ちます。
滴る水の音を聞いて、「ジャーーーーーーー」 が、
「ポタポタ…」 になってくるといい合図。
ここから、
パカッ
原料が乗っている簀(す)を取り出し、
原料の面を下向きに、平らな台の上に重ねていく。
ズレないようゆっくり焦らず、、
慣れてくるとコツをつかんできたかも…!
最後に、今度は手前から両手で簀(す)だけをはがす作業。
漉いて、重ねて、漉いて、重ねて、を繰り返すと
おおー!こうなります。はんぺんみたいですね、美味しそう。
原料同士がくっついてしまわないのか不思議~
でもちゃんとこれが1枚1枚の和紙になるんですって!
このあとは重しで水分を抜き、上から力を加え徐々に出来るだけ強く水を搾り出すための機械に挟んで、一晩おきます。
いざ、体験してみると普段味わえない“初めてのドキドキ感”がなんともたのしい。
仲間で「うまいうまい!」という言葉や歓声が飛び交ったり、ちょっと失敗して「ぎゃーー!」って悲鳴があったり、なんやかんやあっという間の時間でした。指導してくださった職人さんに「センスありますね」とほめられたらうれしかったり!おもしろ!紙漉き体験!
いよいよ翌日はこの手漉き和紙を乾燥させる作業に!
私たちの漉いた和紙、どんな感じになるんでしょうか、、わくわく。
ただ漉くだけじゃつまらない、完成した和紙をせっかくだから何に使うのかも考えるとさらにわくわく。そんな大人が楽しいものづくりプログラムができそうです!!
天神産紙の和紙を使った製品の製造・販売を行う隣接店舗 五十崎社中(いかざきしゃちゅう)での和紙ワークショップもおすすめ! 詳細はこちら